類を知らず|8月25日のことです。
Release: 2018/08/26 Update: 2018/08/26
類を知らず
指の人に若かざるは則ち之れを悪むを知り、心の人に若かざるは則ち悪むに知らず。此れを之れ類を知らずと謂ふなり。(告子上二十章)
ゆびのひとにしかざるはすなわちこれをにくむをしり、こころのひとにしかざるはすなわちにくむをしらず。これをこれるいをしらずというなり。(こくしかみにじゅっしょう)
【訳】
(人は、薬指が曲がってしまうと、生活に支障はなくても直してもらおうとするように)わずか一本の指でさえ人並みでないと、恥じることを知っている。それなのに、(肝心の)心が人並みでなくても恥じることを知らない。これこそ物事の軽量を知らないということである。
8月25日、孟子一日一言です。
たしかにそうですね。
見える部分は何かあれば直そうとする。歯一本、顔のしわひとつとっても。
しかし、見えない心を直そうとはしない。
おかしくなっていることにも気づかない。
人並みかどうかすら判断できない。
すぐに人のせいにしたがる心を直したいものです。
今日も一日がんばります。
関連コンテンツ
仁とは人なり 仁とは人なり。合わせて之れを言へば道なり。(尽心下六章) じんとはひとなり。あわせていえばみちなり。(じんしんしもじゅうろくしょう) 【訳】 仁とは人の人たる徳である。この人徳を行うのは…
恒の産なくして恒の心ある者は 恒の産なくして恒の心ある者は、惟だ士のみ能くすと為す。(梁恵王上七章) つねのさんなくしてつねのこころあるものは、ただしのみよくすとなす。(りょうのけいおうかみななしょう…
賢者位に在り 賢者位に在り、能者職に在り、国家閑暇あり。是の時に及んで其の政刑を明らかにせば、大国と雖も必ず之れを畏れん。(公孫丑上四章) けんじゃくらいにあり、のうしゃしょくにあり、こっかかんかにあ…
徳 孔子曰く、徳の流行するは置郵して命を伝ふるよりも速かなりと。(公孫丑上首章) こうしいわく、とくのりゅうこうするはちゆうしてめいをつたうるよりもすみやかなりと。(こうそんいかみしゅしょう) 【訳】…
仁義礼智―得・失 仁義礼智は外より我れを鑠るに非ざるなり。我れ固より之れを有するなり、思はざるのみ。故に曰く、求むれば則ち之れを得、舎つれば則ち之れを失ふと。(告子上六章) 【訳】 仁義礼智という四つ…