夫れ兵を鈍らせ鋭(えい)を挫き、力を屈し貨を殫(つく)さば、則ち諸侯其の弊に乗じて起らん。(作戦)|1月14日
Release: 2020/01/14 Update: 2020/01/18
夫れ兵を鈍らせ鋭(えい)を挫き、力を屈し貨を殫(つく)さば、則ち諸侯其の弊に乗じて起らん。(作戦)
夫鈍兵挫説、屈力殫貨、則諸侯乗其弊而起。(雖有智者、不能善後矣。)
「このように、軍隊が疲弊し、士気が衰え、戦力が底をつき、国の財政危機におちいれば、そのすきに乗じて、諸国の君主が攻めてこよう。(そうなってしまっては、たとえどんな知恵者が現れたところで、事態をうまく収拾できるものではない)」
前章に続いている。こうして次章の結論を導き出しているところは、なかなか論理的である。
かっこ内は、智者有りと雖も、其の後を善くする能わざるかな。と訓む。
1月14日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
関連コンテンツ
諸侯自ら其の地に戦うを、散地と為す。(九地) 諸侯自戦其地、為散地。 「諸侯が敵の侵入を受けて、やむなく自分の領土内で戦う場合、その戦場となる地域を散地という」”散地”とは平たくいえば、自国内で戦う場…
進みて禦(ふせ)ぐべからざるは、其の虚を衝けばなり。退きて追うべからざるは、(虚実) 進而不可禦者、衝其虚也、退而不可追者(速而不可及也。) 「進撃して行って敵がそれを防ぎきれないのは、敵の虚をつくか…
兵には走る者有り、弛む者有り、陥る者有り、崩るる者あり、乱るる者有り、北ぐる者あり。(地形) 兵有走者、有弛者、有陥者、有崩者、有乱者、有北者。(凡此六者非天之災、将之過也。) 「軍隊が敗北するには、…
将、九変の利に通ずる者は、兵を用うることを知る。将、九変の利に通ぜざる者は、(九変) 将通於九鍵之利者、知用兵矢、将不通於九鍵之利者、(難知地形、不能得地之利参、治兵不知九鍵之術、難知五利、不能得人之…
一に曰く道、二に曰く天、三に曰く地、四に曰く将、五に曰く法なり。(始計) 一曰道、二曰天、三曰地、四曰将、五曰法。(道者令民与上同意也。故可予之死、可与之生、而不畏危也。) 「五つの基本原則とは、道、…