激水の疾くして石を漂わすに至るは、勢いなり。鷙鳥の撃ちて毀折に至るは、節なり。(兵勢)|2月22日
Release: 2020/02/22 Update: 2020/03/01
激水の疾くして石を漂わすに至るは、勢いなり。鷙鳥の撃ちて毀折に至るは、節なり。(兵勢)
激水之疾至於漂石者、勢也。鷙鳥之疾至於毀折者、節也。(是故善戰者、其勢險、其節短。勢如張弩、節如發機。)
「せきとめられていた水が激流となり岩をも押し流すのは、流れに勢いがあるからだ。孟禽が小鳥を一撃のもとに打ち砕くのは、攻撃の時期を得ているからだ。(だから、いくさ上手も同様で、その勢いは激しく、その時期は瞬時である。弓にたとえると、石弓を引き絞って勢いを貯え、瞬時をねらって射るのである)」
かっこ内は、是の故に善く戦い者は、其の勢いは険にして、其の節は短し。勢いは弩を張るが如く、節は機を発するが如し。と訓ずる。
2月22日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
関連コンテンツ
兵は国の大事にして、死生の地、存亡の道なり。察せざるべからず。(始計) 兵者国之大事、死生之地、存亡之道。不可不察也。(故経之五事、校之以計、而索阻其情。) 「戦争は国家の大事で、国民の生死、国家の存…
凡そ地に絶澗(ぜっかん)、天井(てんせい)、天牢(てんろう)、天羅(てんら)、天陥(てんかん)、天隙(てんげき)有らば、必ずや亟(すみ)やかにこれを去りて、(行軍) 凡治有絶澗天井天牢天羅天陥天隙、必…
これを校(くら)ぶるに計を以てして其の情を索(もと)む。曰く、主は孰(いず)れか有道なる、(始計) 校之以計而索其情。曰、主孰有道、(将孰有能、天地孰得、法令孰行、兵衆孰強、士卒孰練、賞罰孰明。吾以此…
軽地には則ち止まること無かれ。(九地) 軽地則無止。 「軽地では止まってはならない」”軽地”とは、既述のごとく、敵の領内には入っているが、それほど深く進攻していない地域である。この地域では作戦の原則は…
上兵は謀(ぼう)を伐(う)つ。其の次は校(こう)を伐つ。其の次は兵を伐つ。其の下は城を攻む。(謀攻) 上兵伐謀。其次伐交。其次伐兵。其下攻城。(攻城之法、爲不得已。) 「戦術上、最高の策とは、敵のはか…