天とは、陰陽、寒暑、時制なり。地とは、遠近、険易、広狭、死生なり。(始計)|1月3日
Release: 2020/01/03 Update: 2020/01/18
天とは、陰陽、寒暑、時制なり。地とは、遠近、険易、広狭、死生なり。(始計)
天者陰陽寒暑時制也。地者遠近険易広狭死生也。(将者智信仁勇厳也。法者曲制官道主用也。凡此五者将莫不聞。知之者勝、不知者不勝。)
「天とは、昼夜、晴雨、寒暑、季節などの時間的条件をさし、地とは、距離、険阻(けんそ)、広さ、高さなどの地理的条件をさし、(将とは、智謀、信義、仁慈、勇気、威厳など将師の器量、法とは、部隊の編成、軍制、装備などをさす。この五原則を将は一応心得ている。だが、理解していると勝が理解しないと敗れる)」
将とは智信仁勇厳なり。法とは曲制、官道、主用なり。凡そ此の五者は将聞かざるは莫し。これを知る者は勝ち、知らざる者は勝たず。
1月3日、孫子・呉子一日一話(兵法に学ぶ人と組織の動かし方365)の言葉です。
関連コンテンツ
吏怒るは、倦(う)みたるなり。 吏怒者、倦也。 「部隊の幹部が、むやみに部下をどなりちらしているのは、その部隊が戦いに疲れて、戦意を失っている証拠である」”吏”とは役人のこと、ここでは部隊の幹部のこと…
夫れ兵を鈍らせ鋭(えい)を挫き、力を屈し貨を殫(つく)さば、則ち諸侯其の弊に乗じて起らん。(作戦) 夫鈍兵挫説、屈力殫貨、則諸侯乗其弊而起。(雖有智者、不能善後矣。) 「このように、軍隊が疲弊し、士気…
兵の情は速やかなりを主とす。人の及ばざるに乗じ、虞(はか)らざるの道に由り、 兵之情主速。乗人之不及、由不虞之道、(攻其所不戒也。) 「作戦の要諦は、なによりもまず迅速が大切である。敵のすきに乗じ、思…
師を囲めば必ず闕(か)く。窮寇(きゅうこう)には迫ること勿れ。此れ兵を用うるの法なり。(軍争) 囲師必闕。窮寇勿迫。此用兵之法也。 「⑦敵の部隊を包囲した場合、必ずどこかに逃げ口を開けておくべきで、決…
兵を用うるの法、其の来らざるを恃むこと無く、吾を以て待つ有るを恃むなり。(九変〉 用兵之方、無恃其不来、恃吾有以待也。(無恃其不攻、恃吾有所不可攻也。) 「戦争にさいしては、敵が来襲しないように期待を…